公文式は、長年の実績を誇る基礎学力の定着を目指す学習法として知られています。しかし、全てのお子さんが公文に適応できるわけではありません。私自身、子どもを公文に通わせた経験を通して、「公文に合う子」と「公文に合わない子」の違いを肌で感じました。
今回はその体験をもとに、公文入会を検討する際にあらかじめ確認しておきたいお子さんの特性についてお話しします。失敗を避け、できるだけお子さんに合った学びを選びたいですよね。
なお、今回の内容は「親が通わせたいと考えている場合」を想定しています。
子ども自身が「通いたい!」と言っている場合は、また別の話です。
公文で成功するためには、お子さんの性格や学習スタイルが大きく影響します。
私の経験をもとに、事前に確認しておきたい公文適応のための5つの特性を紹介します。
これらの特性が高ければ高いほど、公文式に適応しやすい可能性があります。逆に、低ければ親のサポートがより必要となり、負担が大きくなる可能性が高い。これら5つの特性の程度を知ることは、どれくらいの親のサポートが必要かを予測する材料になるのである。
では、各項目について詳しく見ていきましょう。
「自主学習」のレベルを大まかに分けると、以下の3つのタイプがあります。
- 完全に自主的に勉強するタイプ:親が何も言わなくても、自分で計画的に勉強を進められる。
- 声をかければ勉強するタイプ:親の声かけで勉強を始めるが、始めるまでの速さは様々。
- 声をかけてもなかなか勉強しないタイプ:何度も促してようやく勉強を始める。
ポイントは「声をかけてから勉強を始めるまでの時間」をしっかり把握しておくこと。
親のサポートがどの程度必要なのかを知る手がかりになります。
公文式の最大の特徴は「反復学習」です。この反復にお子さんがどれだけ耐えられるかは、重要な判断材料です。
特に未就学児は、好奇心が強い反面、反復には飽きやすい傾向があります。
ひらがなや数字の書き取りなど、簡単なタスクを何度も繰り返して、どの程度続けられるかを観察してみましょう。注意点として、子どもが興味を持っていることに対しての反復は参考にならない場合もあります。
勉強はすぐに飽きてしまう子でも、好きな遊びならいくらでも続けられる子がいますので。
公文教室は基本的に静かな環境で学習します。
お子さんが静かな場所でどれだけ落ち着いていられるかも、適応の判断材料となります。
病院の待合室や図書館、レストランでの様子を観察してみましょう。こういった場所で落ち着いて過ごせるかどうかが、公文の学習環境に適応できるかの目安になります。
公文での学習時間は、最低でも30分は机に向かって集中することが求められます。
これが難しい場合、家庭でも教室でも学習が進みにくくなるかもしれません。
家庭では、ドリルやアプリを使って30分間集中できるか試してみてください。最初は短い時間からスタートし、徐々に時間を延ばすことで、無理なく集中力を測ることができます。
お子さんの学力や理解力も、公文式での成功に影響します。
知育ゲームやパズルを使って、お子さんの理解力や問題解決能力を確認しましょう。
例えば、ひらがなやカタカナをどのくらい早く覚えるか、パズルを解くスピードなどが目安になります。時には1〜4の特性が低くても、この学力や理解力が高ければ、公文式に適応できる場合もあります。
これらの5つの特性をチェックすることで、親としてどの程度サポートが必要かが見えてきます。また、入会後の労力の見積もりや、家族でどのようにサポートを分担するかの話し合いにも活用できます。
公文に通わせたいけれど迷っている方は、ぜひ一度お子さんを観察して、特性を理解する良い機会にしてみてください!